前回の続きです。
結局荒茶の火入れはどうすりゃいいのか?という問題が宙ぶらりんの状態の議論でしたが、
ひとまず結論らしきものが出ましたのでまとめてみました。
お茶の保存の仕方の技術が上がっている
東京のインストラクターでお茶屋さんやってる清水園さんに行ったとき、
正直言って新茶の香りがよくわかりませんという質問をした。
その時最初に言われたのが「今はね、保存の仕方が良くなったから、1年経ってもあんまり変わらないんです」
変わらないて言われて、そうなんですかって言ったそうです。
保存が今と昔と違って、それこそ窒素充填して空気抜いて、冷たい所で保存するから1年経ってもそんなに変わらない。
昔はそんなことはできないから1年経ったら全部変色して変わってたようです。
仕上げ乾燥を控えめにしている生新茶
変わらないんだよという前提ででも、新茶の香りっていうのを味わってもらうには、仕上げの乾燥を控えめにして、最近確かに増えてますが生新茶とかいう名前で売ってる。
普通それ新茶の季節だけの販売なんです。
普通の製茶の乾燥よりも乾燥を弱くして、その方が新茶の青臭い香りがするお茶なんです。
普通に今の製茶を保存するようにって乾燥させちゃうと新茶独特の青臭さみたいのが消えてしまう、
なのでそのお店では生新茶って売ってるということです。
生新茶の注意点
開けたらすぐ飲んでください。保存効かないとのことです。
よくよく気を付けたら新茶の季節に売ってる、生新茶とか言ってるのすっごい多くて、乾燥を控えてる。
でもそれは長持ちしないって言われたの。
荒茶で仕入れて製茶して一応乾燥させてる。
でもその乾燥が通常よりは控えめにしてる。
そうするといわゆる新茶らしいちょっと青臭い香りとかはそれも揮発やからすぐ抜けるけど、
開けた最初はその香りがするよとのこと。
逆に荒茶で保存っていうのはそんなに長くはもたないのかなと思ってたけど、そうでもないんですか?
私が尊敬するシバタさんっていう人はもう亡くなってるんですけど、
その人の本には荒茶で保存して、その都度出してきて火入れするのが一番質的にも良いって書いてありましたね。
火入れして保存するか…結構古い本なので、もしかしたらあんま合ってないかもしれないですけど。
要は水分量なので。
確かに良い気はしますね。
火入れしてから保存して出すよりも荒茶で保存してその都度火入れした方が。
やりにくいとは思うんですけど。
製造の状況が失敗というかよほど水分が含まれ過ぎてない限りは、
粗茶の方で置いておく。
それを必要な時に出して製品として作り上げていくっていう方が良いのではないかな。その時の2回目の製茶した乾燥させる、その乾燥の目的は何なんですか?
仕上げ乾燥ですね。
その時にはもう商品としての袋詰めまで考えてないといけないっていう感じですよね。
そこをあんまりたくさん作り置きしすぎると
商品として作った時の袋の中で品質価値が下がって行ってしまうってんでないかっていう。
荒茶の保存の方が、荒茶の保存はどうしてますか?
冷蔵庫で冷凍庫にしてますよね。
マイナス4度ぐらいで完全に氷結ではなくて。
製茶して袋詰めしちゃうと、冷凍保存とかはしないわけですね
それは無いと思います。せいぜい冷蔵かなと。
高級な奴は冷蔵で置けるけど、中級から下級になってきたらそれは必要ないかなと。
お茶の水分量の問題だけじゃなくて、温度の問題もあるってことですね。
そうですね。