べにふうきの種類について緑茶、紅茶、烏龍茶の説明をします。
べにふうきは茶の品種ですが、日本国内では0.25%しか作っていません。(日本茶インストラクター統計資料より)
そしてべにふうきと一言で言っても製造方法により成分も効能も変化します。
べにふうき紅茶
べにふうき紅茶はべにふうきの本来の長所を最大限に活かすことができます。
なぜかといいますと、そもそもべにふうきは紅茶として栽培されてきたからです。
「べに〇〇」とついている茶の品種は紅茶品種と推測することができます。
べにふうき紅茶はいつからある?
べにふうきの歴史は1965年に農林省茶業試験場枕崎支場において、
べにほまれ♀と枕Cd86♂(インド導入種)の交配が行われその実生郡中から選抜されたのが最初です。
※枕→枕崎、C→チャイナ、d→ダージリンという意味です。
1993年に茶農林44号に登録「べにふうき」と命名されました。
ちなみに静岡の丸子紅茶の村松二六さんが民間農家で一番目に栽培を始めたのが最初です。
インド系の品種のため、県の研究所でも栽培に手こずったとのことでした。
べにふうきのルーツはインドダージリン
先述したように、べにほまれと枕Cd86の交配種です。
そしてべにほまれは、母親♀が多田系インド雑種で父親♂は不明になります。
この多田系インド雑種というのは多田元吉という偉人がインドのダージリンとアッサムを巡って日本に持ち帰った苗木から品種改良されたものになります。
ということで、べにふうきはインドのダージリンがルーツになっていることになります。
詳しくは多田元吉さんというかたの話を参照していただけたらと思います。
べにふうきは和紅茶のエース
べにふうきは日本で栽培される和紅茶のエース的存在であります。
理由として、水色は濃紅で香りは青臭みのある新鮮香が特徴を持ちます。
滋味は渋みがやや強いが、和紅茶特有の旨味もあり、
発酵性も極度に優れます。
まさに和紅茶としての王道を進む品種といってもいいでしょう。
べにふうき紅茶は花粉症効果はない
べにふうきに限らず紅茶というものにすることによってカテキンがなくなります。
べにふうき緑茶に含まれるメチル化カテキンは花粉症及びにアレルギー全般の抑制効果があると言われます。
しかし、紅茶にすることによりメチル化カテキンは消失し、テアフラビンとテアルビジンという物質に変化します。
よってべにふうき紅茶を飲むことによる花粉症効果を期待することはできません。
べにふうき緑茶
べにふうき緑茶は緑茶のため、発酵をしていないお茶になります。
(そもそもお茶は緑茶も紅茶も烏龍茶も同じ葉っぱから作られる)
いわゆる煎茶と呼ばれるものがべにふうき緑茶になると思ってもらえればよいです。
べにふうき緑茶はいつからある?
べにふうき緑茶の歴史は割と最近とのこと。
村松二六さんによると、平成15年(2003年)くらいに静岡県の試験場から花粉症に効く可能性があるかもしれないという連絡があったとのこと。その後にべにふうき緑茶は花粉症に効果があるということで一般に認知され始めました。
スギ花粉やヒノキ花粉症の方にとっては認知されている茶の品種だと感じます。
べにふうき緑茶はメチル化カテキンが含まれる
べにふうきにはメチル化カテキンという特殊なカテキンが含まれています。
メチル化カテキンはマスト細胞内(肥満細胞)の高親和性IgEレセプタ発現を抑制しマスト細胞の活性化を抑えることによってヒスタミンの放出を遮るといいます。
薬事法の絡みで、メチル化カテキンは花粉症に効く等の記述はしてはいけません。
あと、完全に効果を抑えるということではないのでそこだけ気をつけていただきたいと感じます。
べにふうきは効能はあるが、治すことはできません。(これも薬事法に絡みます)
べにふうき烏龍茶
べにふうきの烏龍茶を作っている方は非常に少ないです。
べにふうき自体の生産量が少ないのもありますが、烏龍茶自体も日本では殆ど作られていません。
ちなみにべにふうき烏龍茶は緑茶よりも少ないですが、メチル化カテキンが含有しております。
べにふうき烏龍茶はべにふうき紅茶、
緑茶と比べてはるかに飲む機会が少ないのですが、栽培生産している人は少なからずいます。
べにふうき緑茶、紅茶、烏龍茶の違い一覧
メチル化カテキン含有
あり:べにふうき緑茶 、べにふうき烏龍茶
なし:べにふうき紅茶
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