こちらは日本茶の中でもマイナー系のものについて製造工程をまとめてみました。
日本茶は多くの種類がありますんので、
すべてを知るというのは大変ですがひとつずつでも知っていくということは非常に大切だと考えます。
玉緑茶(ぐり茶)の製造
玉緑茶の製造ということで、先ほどの煎茶やかぶせで、最初蒸して粗揉機があって、揉捻ていうおもりに押さえられて蒸して、次に中揉で最後精揉だったんですけども。
玉緑茶っていうのは、精揉工程がない。(最後のねじねじ工程がない)
精揉工程は、この最後なんとなく曲がっていうやつをぴーんとまっすぐにするのが精揉工程ですけども、精揉工程がないので、玉緑茶っていうのは、勾玉状、ちょっとまがった感じになる。
玉緑茶の製造で、最初の殺青方法の違いで蒸し製玉緑茶と、釜炒り製玉緑茶と書いてありますが、蒸し製っていうのは、ごく普通に一番最初に蒸機で、煎茶やかぶせみたいに蒸す。
それが蒸し製玉緑茶です。
蒸し製玉緑茶の製造方法。
普通煎茶と同じ工程で精揉工程がない。
厳密に言えば、中揉工程でも普通のお茶なら中に揉み手がありますが玉緑茶は揉み手がない中揉みたいな感じでやってますけども。
釜炒り製玉緑茶の製造方法。
釜炒りって何、っていうことですけども。
例えば大きな釜みたいなのをイメージしてもらえればいいんですが、釜炒り製玉緑茶の製造方法ということで。
中国式製法に由来しています。
釜の熱で生葉の酸化酵素を失活する。
佐賀県や長崎県とか、宮崎や熊本県が名産ということで。
300から350度に加熱した釜に茶葉を入れ酸化酵素を失活させ、特有の香味(釜香)の生成が目的。
これ、炒り葉という段階の機械、炒り葉機で、外観から見たら、何か全くわからないですが。
これが炒り葉機。
普通のお茶でいうところの蒸すところ(殺青するところ)ですが、生葉がここに入っていきます。
回転してるんですけど、この機械全体がすごく熱で、熱せられてます。
ここの表面温度が大体350度くらいあるところへ入ります。
これが一番わかりやすい。
この棒は、この周りの円筒を支えるための棒であって。
釜で蒸すと、もともと中で蒸気が発生します。
無駄な蒸気を出すための筒でありまして、いわゆるあの、普通の蒸し機でみたような中の撹拌軸とは全く関係ない。
撹拌軸とは関係がなくって、ただ、熱せられた回転する胴で、殺青してると。
撹拌軸が全くないということなんですね。
この炒り葉機の中に第一円筒、第二円筒、そして最後、固定釜というのがありまして。
第一円筒を通過して、これが直径28センチくらいかな。
第二円筒というところはもっと大きくて直径55センチくらいあるんですけども。
第一円筒を出て、第二円筒にいって、最後ですが、固定釜というところに来ます。
写真とる為に開けているわけではなくて、完全に開放されています。
固定窯、回転しているわけですけども、こういうあれによって、だんだんお茶が送られていく。
ここの熱の温度が150度くらいで、送られながら、10分くらいかけて送られながらこの固定窯を通過していくっていうことですね。
今の第一円筒、第二円筒、固定窯をひとつにしたのが煎り葉機で。
その第一円筒あたりですと、ぐるぐる回っている先ほどの回っているこれの温度が300から350度くらいある。
次に揉捻がありまして、追乾 、乾燥させる機械があります。
三重県どころか、東海地方でも見ませんが九州地方では生産しているところもあります。
発酵茶(紅茶)の製造
日干 萎凋、室内萎凋、炒葉、揉捻、乾燥という順序になります。
これが、萎凋。
要するに、例えばまた棚みたいなとこをくぐって、そこに木枠に網みたいなのがあって、その上に生葉をのせておいて。
もしくは網をハンモックみたいな感じで、網があってその上にこう生葉をのせていくみたいな感じです。
大体、萎凋時間を12時間から18時間萎凋させます。
次に、揉捻ですけど、普通のわたしら使っている揉捻機でも揉捻はできますが、紅茶用の揉捻っていうのがあります。
見た感じは一緒なんですが、揉捻機のつくりがちょっと違っている。
揉捻機の真ん中くらいにちょっと葉を、切る、破砕するような感じの部品がついてます。
紅茶用のはそうです。
その紅茶用の揉捻機を使う場合は、ところもあれば、揉捻機を使う場合もあるかもしれませんけども。
乾燥して仕上げして、CTCという機械を使ってやるということです。
後発酵茶の製造
後発酵茶とは、酵素を失活化した後に、かび・酵母・バクテリア等の微生物によって発酵させた茶です。
碁石茶の製造
碁石茶は、漬け込む前にカビ発酵させる必要があることから、阿波番茶よりも製法は複雑です。
この碁石茶のルーツをたどると、中国雲南省に住む少数民族の布郎(プーラン)族が作っていた酸茶があります。この酸茶は、カビを発生させた後に、竹筒に入れて土中に埋め、嫌気性発酵をさせるものです。この酸茶と碁石茶との製法は原理的には同じです。したがって碁石茶のふるさとは、ミヤンマーをも含めた中国雲南省西双版納付近と推定することが出来ます。碁石茶は1次発酵と2次発酵と一度の生産工程の中で2度発酵させます。
阿波晩茶の製造
阿波晩茶が作られているのは、徳島県の山間部の一部の地域だけ。
乳酸発酵させる製法は世界的に見てもとても珍しく、
茶摘みから加工、その行程は今でも手作業で丁寧に行われます。
7~8月の真夏に手作業で摘み取られた一番茶のみを使用し、
樽に漬けこんで乳酸発酵させた後発酵茶。
すべて手作業、だからわずかしか生産できない。2. カフェインが極めて少ないので、赤ちゃんでも飲める。
食事中、就寝前、スポーツの水分補給と用途は様々。3. 近年は健康茶として人気。
便秘改善、糖尿病の予防、花粉症の軽減などの効能が言われている。
生産農家さん自体が非常に減ってきてしまっているという問題があります。
クラウドファンディング等でやろうとしている人たちも出てきてるようです。
ギャバロン茶の製造
ギャバロン茶というのがあるんですけども、ギャバロン茶は、製造工程は全く普通のお茶と一緒ですけど。
一番最初のところでっていうか、生葉を酸素じゃなくて窒素のある状態にして、何時間か放置します。
窒素を袋の中に入れるとか、なんか最初そういう風にしておいて、あと普通に揉むやり方でギャバロン茶っていうのがあるんですけども。
こちらの動画みていただくと袋の中に茶葉が入っているのがわかります。
ギャバロン茶、見た目は全く普通のお茶と変わりません。窒素でやってるので香りだけがちょっと変わってる。
ギャバロン茶は普通のお茶に比べて、グルタミン酸が100%のガンマ・アミノ酪酸に変わります。
普通のお茶に比べるとガンマ・アミノ酪酸が10倍とか、20倍とかある、ということですね。
要するにギャバロン茶はかなり手間なんで、そんなにたくさん大量に、あちらこちらでできない。
ギャバロン茶は血圧上昇、抑制作用、生葉の生理機能を利用いうことで、嫌気処理、生葉を一定時間散布な状態に何時間か置いて茶用は正常な呼吸が停止し、嫌気条件に移行すると。
グルタミン酸がほぼ100%ギャバに変化しますので、普通のお茶より10倍か20倍はギャバが多い。
これは血圧上昇抑制に効果があるというので、そう意味で人気ですね。
製茶方法としては最初嫌気処理をした生葉は緑茶の製造方法と全く同じラインを通っていくとここでケンキ処理をしているので、香りだけがちょっと違うということです。
見栄えは全く違うということです。
低カフェイン茶の製造
煎茶には通常カフェインが入っています。
そのカフェイン含有量を通常のお茶の1/2~1/3ほどに減らして刺激の少ない方式にしています。
製造工程は下記です。
1熱湯浸漬
2脱水
3葉打
4製茶(粗揉ー乾燥)
妊婦さんや授乳中のお母さんにとっては結構木にされる問題でもあると感じます。
※ノンカフェインは技術的に不可能とのこと。日本茶インストラクターの講師より説明がありました。
どうしても少量は残ってしまう。
補足:カフェインは最近ですと嫌われる対象物になりがちですが、
眠気覚ましだったり酔い止めになったりと使い方によっては効果てきめんです。
特に熱いお湯で出すお茶にはカフェインを多く出すため、二日酔い防止の役割に適切です。
インスタント緑茶の製造
茶を原料とした加工品として、インスタント飲料についての説明です。
1抽出
この間に酸化防止剤としてビタミンCをいれます。
2濃縮
この間にデキストリン類を入れます。
補足:デキストリンとは、じゃがいもやトウモロコシのでんぷんが原料です。
液体を粉末する。香りの保護等に使われます。
3乾燥
4造粒
単一もしくは多成分からなる粉末原料を、結合剤などを用いて原料より大きな粒状に加工する操作です。
5製品
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