下記の論文を要約しました。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2221169116300272
緑茶の歴史は古くまでさかのぼり、アジア諸国では伝統医学によって健康上の利点があると考えられ広く消費されています。
緑茶フェノール系化合物はカテキン誘導体を主とし、少量のフラボノールやフェノール酸なども含まれており、これら化合物は、癌、心血管疾患および神経変性疾患などの重篤な病気のリスク低下に関連すると言われています。特に、没食子酸エピガロカテキン(EGCG)が、これらの疾患からの保護、改善に関係していることが研究により示されています。
緑茶フェノール化合物は、生物学的および食品システムにおける抗酸化作用により変質から保護し、酸化反応の前段階または酸化反応し得る物質いずれかに作用することによって酸化損傷を防ぎます。
◆フードシステム(食料システム)とは、栽培、収穫、加工、包装、販売、消費、そして廃棄につながる人々に食物が供給されるまでの全てのプロセスと基盤の総称。
食肉・食肉製品は酸化劣化や微生物による腐敗の影響を大きく受けると、保存期間が短くなりますが、フェノール化合物に富む緑茶抽出物は、食品産業で一般的に使用されている合成化合物に匹敵する効果があり保存可能期間を延ばすために用いられてきました。
他の疾患への影響や食品への応用可能性を明らかにするためには、さらなる研究が必要です。
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