近隣の県からも○○茶と地域の名がつくお茶が道の駅などでも販売されていますが、私としてはお茶というだけで、どこがどう違うのかさっぱりわかりません。

というご質問をいただきました。

確かに、色々な産地のお茶がありますが具体的に何が違うのかは
お茶に詳しくない人からしたらさっぱりわからないと思います。

お茶に関しては、各県で地名どやブランド認知でかなりの差があると感じます。

また、昔ながら方が多い業界のためか、
親切丁寧に説明をしない。(できない?)という傾向もあります。

では一体地域ごとのお茶は何が違うのか?

具体的な例を挙げて説明したいと思います。

 

製法の違い

 

静岡県や鹿児島県でしたら深蒸し茶というお茶が主流になります。
ただし、静岡でも山にある茶産地 川根町 清水両河内、富士沼津などは浅蒸し茶になります。

京都だったら玉露や抹茶が主流

三重県はかぶせ茶が主流

佐賀、熊本、宮崎などは釜炒り茶が主流。
などがあります。

ただ、静岡県であげた通り、同じ県でも地域ごとに製法が変わってきたりするので
そこが●●茶の違いになるというのが言えます。

この製法の違いによって味や水色が変わってきます。
次にあげる品種が同じでも製法が違うと味が違ったお茶が出来上がります。

よくわからない地名が出てきますが、お茶を勉強すると地理にも強くなっていきますので、そういう面では非常に勉強になります。

まとめますと

浅蒸し茶

静岡県:川根
滋賀県:朝宮
京都:和束
岐阜県:白川

深蒸し煎茶

静岡: 掛川 牧之原
埼玉:狭山茶(甘みのある深蒸し煎茶)
鹿児島:知覧

かぶせ茶

三重県:四日市
奈良県:月ヶ瀬

玉露

静岡:朝比奈
京都:京田辺
福岡:八女

玉緑茶

佐賀:嬉野
長崎:彼杵
宮崎:青柳

 

品種の違い

2つ目は品種の違いです。

日本茶は120種類ほど種類があります。
各都道府県や地域ごとに得意な品種が異なります。

あと同じ品種でも違う地域に植えることで異なった味になるそうです。

例えば、香駿(コウシュン)という香りに特化した品種がありますが、

静岡県で育てるのと、滋賀県で育てるのとでは気候や土壌の違いで香りに違いでてくるというのを

茶商さんで日本茶インストラクターの方から伺いました。

 

ブレンドの違い

お茶は茶商さんが色々な特色のお茶をブレンドすることによって美味しいお茶にします。

ブレンドしているから品質が悪いということではありませんので注意して下さい。

逆です。ブレンドするから美味しくなり、毎年同じ味を飲むことができます。

各お茶さんによって名前が決まっているものです。
例えば、●●の雫 だとか  ●●一番 とかいう名前があったとすると
これは品種ではなくお茶屋さんが独自につけている茶の名前になります。

あと茶業界では「静岡茶」のような産地銘柄を表示する場合は該当産地の原材料割合が100%の場合「静岡茶」原料使用割合が50%以上100%未満の場合「静岡茶ブレンド」となります。

これは法律で決まっているので、違反した場合は罰則となります。
なので、わかりやすいのはお茶のパッケージの裏面を見て

 

緑茶(静岡産) と書いてある場合は静岡茶100%ということ。
緑茶とだけ書いてある場合は色々な地域のお茶が混ざっているということになります。

 

宇治茶=京都府、奈良県、滋賀県、三重県で生産した荒茶を京都府内で仕上げたもの。
宇治茶だから京都で作られているというわけではありません。
宇治茶100%の場合は京都府産のお茶が全て使われているということです。

 

まとめ、産地ごとのお茶を知るにはまず日本地理を知るところからだと考えます

個人的にもっとも興味関心が入りやすいのは各地域ごとにどんなお茶があるかというところだと感じます。

それは自分の生まれた県に近いところの茶産地であれば身近に感じてもらうというところが狙えるからです。

そこから実際に飲んでいただいて、色々なお茶があるということを知るのが早道かなと考えます。

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