茶の防霜と害虫対策、農薬の話等!茶を育てるのは色々大変!

日本茶アドバイザーお茶の栽培の続きです。

茶の気象災害と防ぎ方

茶の雹害

雹害っていうのがあります。雹って、その時の気象条件にもよりますが、天から氷みたいな粒が降ります。

氷の塊みたいなのが。時によってはパチンコ玉ぐらいの大きさのが降ってくるんです。

 

講師の方の記憶によると5月の一番茶摘み取るちょっと前ぐらい(4月の下旬ぐらい)に、上から雹が落ちてきた事案があったそう。

芽が雹にやられてしまって本当に穴が開くっていうのか、折れてしまうっていうのか。

 

そういう被害になったことがあるとのことです。

茶の生産に影響するというのは稀な例みたいです。

 

茶の凍霜害、寒害

生産に影響するのが凍霜害、寒害。

この中では特に凍霜害、特に霜害ですよね。

 

「霜害」って何かって言うと、これ真冬の今の時期の茶園です。

さすがに芽が出てきてから凍霜害はダメであって。

 

真冬の状態、このように、今気温が下がると霜が降りて凍ります。

近づくとこうなります。

 

凍っているわけです。それが「霜害」なんです。

芽が伸びてきた状態で霜害が来ると、もう新芽は死んでしまいますので、数日経つと、黒焦げになって畑がなくなってしまうみたいな感じなので、またゼロからのスタートになるんです。

中国の動画?のようですが霜の被害がわかります。

南投縣竹山鎮杉林溪茶農才因為今年雨水少,造成全部春茶產量減少,但上週春雨報到,如受鋒面來襲,氣溫驟降造成霜害,受害情況隨著海拔愈高,受害愈嚴重,面對即將採收的春茶產量恐減少5成以上,雪上加霜,茶農表示,他們都是靠天吃飯的,才剛過完乾旱,又遇到這樣的霜害,真是讓茶農叫苦連天。

翻訳:
南投県竹山町の山林西茶農家は、今年の雨が少ないため春の茶生産量をすべて減らしていますが、先週の春の雨は気温が急激に下がり、霜害を引き起こします。春の茶生産の今後の収穫に直面して、さらに悪いことに、茶農家は、彼らが干ばつの直後に、食べるために天候に頼っていると言って、そのような霜害に遭遇した。

→手塩にかけてきた茶が。。ちなみに私もはっきりと記憶があるのですが、防霜ファンをわざと止めてしまったという事案がありました。犯人は誰かわかりませんが、近隣かつ茶に詳しい人しかそんなことできないでしょう。くれぐれもやめてください。

 

霜害の発生パターンについて

この霜害ですけど、霜の害の発生パターン、放射冷却、寒気移流型、雨上がり型いろいろ。

放射冷却型が一般的な霜の発生条件

一般的なところは、この放射冷却型なんです。

なんでこのような霜が降りるかっていうと、日中は晴れてて太陽の日光が地面に当たるというか、太陽から地面に向かって熱が来るわけですよね。

今度夜になると、地面から宇宙に向けて熱が飛んでいきます。

放射されるんです。

地面から上向いて熱がいくもので。

「送風法」とかいろいろ書いてありますが、「(成葉)ではマイナス(10)℃までの低温に耐えられる」と。

「一番茶の新芽は、マイナス2℃でも被害を受ける」と書いてあります。

 

茶の防霜ファン

「防霜ファン」というんですが、今の時代、どこの茶園行っても立ってます。

放射冷却っていうのは、地面から上を向いて熱が飛んでいくもので、低ければ低い、地面に近ければ近いほど温度は低いです。

 

だからこの地面の、もしこの写真もっと下があるんだったら、地面のここら辺は非常に低いです。

茶園の下辺が3℃としたら、この高所だと6℃くらいあります。

つまり上へ行けば行くほど暖かい。

ですので、ここに制御盤ありますが、ここ制御盤の線があって先に温度センサーがあります。

 

茶園の温度が3℃ぐらいになったら、これが自動で動くようになっています。

ここらへんが3℃で、ここらへん6℃ぐらいの温度を上から下向いて吹き下す。

 

そうすると、ここらへんの3℃が温度が上がるわけです。

ここらへんの茶園の付近の葉っぱの木の温度を上げて霜の害を防ぐと。

これが防霜ファンです。

散水凍結法

これが「散水凍結法」という、スプリンクラーで水を飛ばしてます。

水は凍る時に熱を発するということで、凍るということは0℃なわけです。

 

一番茶の新芽はマイナス2℃でも被害を受けると。だけど凍る0℃では被害を受けないんですね。

ほんの微妙な2℃の差です。その2℃の差が助かっている。

 

それが散水凍結法です。

ただ、すごく水も要りますし、当然井戸つけないと出来ない話で、その井戸も途中で水がなくなるようではいけないので、結構そういう条件はありますね。

 

これがスプリンクラーで水を飛ばすっていう状態で、実際葉の形に凍っていますけど、こういう感じで。

だけど、これでも霜の害は防げるという。

普通から考えると「そうなん?」っていう感じはありますけど。

茶の摘採適期

「1日に収穫の7〜10%増加する」とテキストにあります。

1日に10%ずつぐらいは収量は増加していくんです。

 

増えれば、ある時期を越すと、途中から増えるのがなくなって硬くなるだけになります。

つまりある時期を過ぎると品質が低下するということになります。

 

ですので、摘採適期というのは、一番いい時期というのは、なかなか2、3日しかないよという話です。

葉の展開、増えるのが止まったら、葉っぱが畑全体の70%ぐらいというのが一番摘採適期です。

 

葉が増えるのが止まるのが茶園の8割も9割もあると、もう刈り遅れということになる。

※補足:広い茶園を持てば持つほど不利になるということがわかる。ただし平らでだだっ広く大型機械を使えれば別。

摘採方法として手摘みとか、可搬型で、かまぼこ状の茶の木を挟んで人が機械で。

これは風が送られてくると(張って)くるんですよ。

これが乗用摘採機でここにハサミがあって、こうお茶を刈っていくんですね。

摘採適期は、一番茶を摘み取ってからほぼ50日って書いてありますけど、50日だと遅いですね。

 

私らは45日か42日くらいで刈ります。

茶の病害虫の防除法

交信撹乱法

病害虫の防除法の一つで、農薬使うばっかじゃなくて、これは「交信撹乱法」っていうんですけど、こういうふうなやつを、畑にこのようにかけておきます。

これ何をやっているかというと、分かりやすく言えば、ここからメスのフェロモン、匂いが出ます。

畑中がメスの匂いになるので、オスが「あれ、どこにいるの?」って感じで、メスと出会うことができないというか、畑中がメスのフェロモンですので、うまく本当のメスにたどり着けない。

だから交信が撹乱されるってそういう意味です。

これも農薬の一種といえば農薬ですけど、ただ農薬を直接かけているわけではないので、環境にも優しい防除法ということです。

補足:お茶以外にも交信撹乱法は使うようです。

これが乗用型の防除。

これ霧が出ています。

いっぺんに3つくらい出てます。

農薬と安全性と(追求)

ここですが、「有機農産物認証と表示」。

茶と有機農産物とは

3年以上のこういうことですよと。1年以上3年未満は転換期間中ということですね。

茶の特別栽培とは

それから特別栽培ですが、次の2つの要点を両方満たすということです。

合成農薬を、例えばご近所さんとか、自分がやっている畑の消毒の農薬の使用回数は5割以下。

肥料の窒素、リン酸、カリ。

リン酸、カリはある意味関係ないんです。

窒素の成分量が5割以下であること。

自分、他の畑であり、隣近所さんの畑。

化学農薬合成は5割以下。

化学肥料の窒素成分が5割以下であることが、この2つを満たすと特別栽培になりますという意味ですね。

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