日本茶インストラクター協会 北海道ブロック 東日本ブロック 静岡ブロック 東海ブロック 関西ブロック 北九州ブロック 南九州ブロックの話を聞いてきた

日本茶インストラクター協会は全国47都道府県ごとに7つのブロックにわかれています。

このブロックの支部長さんたちのお話を聞いてきましたので、メモに残しておきます。

ちなみに2019年11月時点の情報です。

 

日本茶インストラクター協会北海道ブロック

見渡す限りの大平原 

茶畑のない北海道でございます。

そしてお茶に対する行政支援はゼロでございます。こんな北海道ですが、北海道での日本茶振興、日本茶啓発が叶うことが、茶業の振興に直結することになるのではないかという風に考えております。

実は北海道ブロックの会員さんの女性なんですが、茶業関係者は全体の数パーセントしかおりません。

ほとんどが一般消費者の方が会員なんです。

ということは、実は実際に茶畑に行ったこともなければ、茶に触れたこともないそういう方さえ居る可能性がある訳です。

そこで、北海道ブロックでは当初からなかなか個人では入手することが難しい生の茶の葉を大量に静岡県から持ってきまして、それを使った茶の葉料理研究会実際茶の葉に触れることで、それを確かめて、そして味わって、色んな効能を理解しながら、あるいは、手もみ研修会ということで手もみの知識を持ってる方がおられますので、その方の力を借りながら会員の立体的な知識研鑽を支援する

そして培われた立体的な知識を大通公園で披露します。短い夏、たくさんの人でにぎわう大通公園ですが、その中でいらしたお客様に本当に満足してもらうために作戦会議を開いて厳密に打ち合わせをして、そしてたくさん色んな仕掛けを用意します。

来ていただいた方がわずかな時間でも、日本茶面白いね、楽しいね、という新しいネタを見つけ出して頂くための努力をいっぱいします。

それともう一つ、行政支援がゼロの北海道だからこそ到達できた日本茶事業があります。2015年に六甲で800人に講座をさせていただきました。日本茶の歴史など大人でもこれを45分間で理解するのは大変難しい授業です。

でもこれをあっという間に理解して、そして子どもたちの視線をご覧ください。これ前の方で講師が話をしているわけですが、みなさん五年生の時に前のめりになった国語の授業ってあったでしょうか?前のめりになった算数の授業あったでしょうか?

この日本茶の授業は前のめりになってくれる45分間を構築することに成功しました。これによって、子どもたちは45分間で日本茶が大好きになりました。ちゃんと活用していきたいなと、いう子どもたちになっています。

毎年、子どもたちだけじゃなく先生教師からも「ぜひ来年も」と頼まれるだけのものをやっています。

実は一番大事なこと、こちらをご覧ください。これもある日の研修会の様子です。会員の皆様たちの顔、これ笑顔だけを狙って撮ったのではありません。当たり前にこういう表情が出ています。

インストラクター、必ずしも茶業関係者の方だけじゃありません。日常生活「ちょっと今日は日本茶やってみたいな、」と思う方が参加できて、そして終わった後に、「あぁなんか今日は参加して楽しかったね」そういう会員さんたちを応援していくことによって、茶業がなかなか進行されていない北海道で頑張っています。

日本茶インストラクター協会東日本ブロック

東日本ブロックは一都十五県およそ1936名の会員が所属する、日本茶インストラクター協会の中でも最も大きなブロックになります。

東京都市部から徐々に支部化をはたして、現在は宮城県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、千葉県、埼玉県、東京都、神奈川県、長野県、新潟県の全11支部が、支部として活動しております。

各支部は消費地であったり、生産地であったり、そういったそれぞれ特徴を活かしながら独自の活動を展開しながらもお互いに影響し、例えば今日はあそこの県の研修に行くとか、今日はあそこのイベントを手伝いに行くとか、そういったことでお互い助け合いをしながら日本茶文化の普及とインストラクター及びアドバイザーの質の向上を図ってまいりました。

そうした活発な支部活動に支えられまして2014年から、皆様もご存じであります渋谷のほうで毎年行われております日本茶AWARD東京TOKYO TEA PARTYにおいて、東日本ブロックが常に中心的な役割をはたしていて、新しい日本茶文化の創造ということ、その中核を担ってきたと考えているそうです。

これは全部ブロック全支部共通の課題じゃないかと思っていますが、支部の活動をいかに維持、発展させていくかというのが挙げられるんじゃないかなと思います。

やはり日本茶に対して魅力のあるような、それでいて必要性のあるような、支部の会員たちに必要性があるような事業を企画・運営していくことが、一つ求められていることなのではないかと考えています。

それと共に東日本ブロックでまだまだ未支部化の地域が四県ほど残っています。

これは無理やり支部化をする必要はないと考えていますが、それでもそこに所属する地域の方々が、一年に一回でも、半年に一回でも、自分たちの技術を活かして、お茶に関わるイベントが出来ればいいかなと思っています。

日本茶インストラクター協会静岡ブロック

同じ器に入っていて、全て異なるお茶が入っているとします。

私たちも同じ試験に合格し、同じバッチを有しておりますけれど、資格取得の目的から活動スタイルがすべて異なるインストラクターの私たち。そんな私たちの使命はなんでしょうか。日本茶インストラクターの志とは何か、いつも問いかけています。

この20年間、お仕事もある先生方が様々な場面で支援をしてくださり、そして理事長をはじめ協会の役員の皆々様が様々な課題に直面して、様々悩み、模索してくださったこの20年だろうと思います。そして私たちはお茶の魅力を多くの人に伝えられたか、お茶の世界に憧れを抱いてくれる人を増やしたか。

今社会が求めているのは何でしょうか?日本茶の多様性の可視化は求められていますし、オシャレで楽しくてそしてキュートで、しかも美味しいお茶。

そしてデザインが求められています。趣向 志向 に置いても、マイルド、ライト、フレーバーを求められているのも日本茶からも感じられます。

日本茶インストラクターの将来を、未来を考える時に私は二つのキーワードを示したいと思います。

「繋がる」「繋げる」です。

一方通行の教える普及から、多様なる活動を展開するサロンのような厳粛なものとは異なり、自由で、躍動を持って、変えてはならないことは踏まえつつも、いつも新しい茶文化を創造する。国内外の人々と共に。

そのために「繋がる」「繋げる」ということは大事なことではないでしょうか。私たちはそれぞれが持つ情報や人脈、宝箱を持っています。

日本史、健康、医療、文化、他分野に広がりのある関係性を持っています。だから掛け算が出来ます。コラボレーションが出来ます。

茶文化に様々な掛け算をして、多くの人々とつながりを作り、つなげる支援を出来るわけでございます。

お茶を学び続け、伝え続け、育ち続ける私たちは、業界ナンバーワンのマンパワーを有しています。私たちには出来ることがまだまだたくさんあります。

協会の主催するお茶文化を伝えるものを見ても、茶文化の可能性は現在進行形でございます。

日本茶は永遠、茶文化創造も永遠となるでしょう。

日本茶インストラクター協会 東海ブロック

東海ブロックは愛知、岐阜、三重の三県で活動しております。特徴としては二点ございますのでご紹介します。

一点目は茶産地がたくさんあると同時に、大都市でもありますので消費地もあるということで。産地研修、製造研修、そして消費者の方へのインストラクションなど比較的やりやすい環境ではないかなという風に思っておりますし、実際そのような活動をさせていただいております。

そしてもう一つの特徴でございますが、イベントや研修をやらせていただくと女性の参加率が高いということでございます。

だいたい99分くらい女性でございます。会員は全部で402名ということでそちらは男性女性半々でございますが、内情は女性がほぼ、ということで男性天国のようなところでございます。そしてその女性が皆献身的で優しく美しい、ということですね。

ということで本当に素晴らしいところだと思っておりましたが、最近このように全国に行かせてもらう機会が増えたのですが、「あ、協会全体がそうなんだな」というのをうすうす気が付きだしたところでございます。

最後に、来週全国お茶祭りが愛知県西尾で開催されます。

そちらのブースの方でインストラクター会員、アドバイザーさんたちが、一生懸命おもてなしをしていただけると思っております。

日本茶インストラクター協会関西ブロック

AWARD三次審査と同時開催で「茶フェス」と銘打ったイベントを開催してきました。

このイベントでは宇治の玉露抹茶といったものから、徳島の阿波番茶、島根のぼてぼて茶と個性豊かなものが並びます。

まさに私たち関西ブロックを象徴しているイベントが出来たと思っております。

関西ブロックは北陸・近畿・中国・四国の18府県が所属する広範囲なブロックです。伝統的な茶産地から番茶や和紅茶、寒茶といった個性的な茶の産地、あるいは大消費地など多彩な顔触れが集まっていて、現在インストラクターは655名、アドバイザーは429名が所属しております。

関西ブロックは長らく9府県に支部があり、残りの9県には支部がない状態でした。その中で2016年に四国4県を一つの支部とする四国支部が誕生しました。

四国支部では大変精力的に活動を重ねてもらっています。そして残る5件の支部設立がブロックの有責課題だと考えております。

今複数の県で支部設立に向けて動き出しております。

またアドバイザー養成スクール、関西ブロックでは2007年からスタートしました。

専任講師は各分野でそれぞれ3名以上、総勢で延べ32名が務めております。

今この関西ブロックの貴重な人材でもある専任講師の力を活用して、ブロック研修会を企画しています。

資格を取ってからももっと勉強したい、だけどなかなかその機会がないと思っている会員も多くいらっしゃいます。

そこでインストラクター、アドバイザーを対象に知識や技術の復習と、最新情報の学習を目的として、専任講師による勉強の場を設けようと考えております。

開催場所は一か所に限らず、広いブロックを各地をめぐる計画です。研修会ですので、各支部の活性化や会員交流、支部設置への働きかけなど多大な効果があると考えております。

日本茶インストラクター協会北九州ブロック

北九州ブロックは九州の北側4件で構成されておりまして大分・福岡・佐賀・長崎で構成されております。大きな特徴として挙げられるのは、全ての県でお茶が栽培されているということです。

このことは、今までの北九州ブロックの活動に大きく係わってまいりました。

産地として茶が採れるので、行政や茶組合など団体が定期的に新茶祭りやお茶祭り、消費拡大イベントを開催しております。近年では長崎県で第71回全国お茶祭りが開催されました。

このような大きな茶祭りが開催されることは、お茶の産地だからこそだと大変感謝をしております。

そのような祭りやイベントでのレクチャー、またお茶の淹れ方講座の開催などインストラクション活動をするには、とてもいい環境にあります。

こういうインストラクションをする場がすごくたくさんあります。

また、ブロックや各支部が行う研修に関しても、お茶の淹れ方のようなソフト面だけではなく、近くに茶園や茶工場がありますので、茶園の見学、実地実習。例えば釜炒り茶の製造とか、紅茶の製造、去年は玉露園でのイベントもやりました。

玉露園は八女茶の玉露品評会用の畑をインストラクター会員の生産者の方から提供いただき、させていただいたのですが、これで品評会の成績が悪かったら私たちの責任になるのかなぁと思いながら、枝を切っておりました。

北九州ブロックは会員449名のうち305名が福岡県支部となっております。

活動等が偏らないようにブロックでの研修を行い、時代によって変化している茶器や淹れ方などに対応できるよう、また会員間のコミュニケーションが取れるよう、楽しく今後も活動していきたいと思います。どうもありがとうございました。

日本茶インストラクター協会南九州ブロック

南九州ブロックは熊本・宮崎・鹿児島・沖縄の4県からなり、309名の会員がいます。鹿児島と沖縄は約660キロも離れています。

これは鹿児島市から三重県亀山市までの距離とほぼ同じくらいです。初代ブロック長のリーダーシップの元、一期の会員が一致団結して、ブロックの立ち上げに尽力しました。

そして当初の10年間はブロックの組織づくりと活動連携の在り方を模索しながら取り組みました。

組織も整い、それに伴って本部との連携もとりながらブロック研修を定期的に実施し、ブロック活動や県支部の活動支援を続けております。

現在おこなっている南九州ブロックの主な活動を紹介します。

3月に行われるインストラクター、アドバイザーの認定式のあとには、新会員が活動に取り組みやすくするために現会員との交流会をしております。

他にも年二回の研修会を実施しています。外部講師をお招きして、講演会を実施しております。

昨年は九州大学のタチバナ先生をお招きして、明らかに分かるお茶の中での健康機能のことを講演していただきました。

一昨年はカネコ先生に小中学校へお茶の導入ポイントの講義をしていただきました。毎年、会員の要望を聞きながら実施しております。

この1215日には3年連続で産地賞を受賞した研修会を実施する予定にしています。昨年は初の日本茶AWARDの第三次審査会を鹿児島で開催することが出来ました。

審査会では会員様の交流や情報交換の場を持つことができ、活動意識の向上へも大きく影響を与えてくれました。

プラチナ賞を受賞したお茶を試飲する研修会でも、三次審査会を実施する前と後では審査する手順をを知ることで、会員の意識の変化も見られました。

会員数は増えましたが、活動する人が減少する現状があります。

そこで、活動から遠ざかっている会員の掘り起こしと、活動再開の機会を作り支援をしていきたいと。

日本茶AWARD三次審査会のような、支部が合同で活動する機会を作って勉強会や研修会を企画し、支部の垣根を超えた会員同士の情報交換と親睦にも力を入れていきたいと思っております。

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