要旨
この研究は、緑茶抽出物を使用した天然ベントナイト(B-nZVI)の存在下でのナノスケールゼロ価鉄(nZVI)の合成を扱う。
天然ベントナイトおよびB-nZVIを様々な濃度、pH、接触時間で水溶液からリンを除去するために適用した。
吸着剤からのリン(P)の脱着は最大初期濃度における吸着直後に逐次希釈法を用いて行われた。
FTIR、SEM、XRDのキャラクタリゼーションはnZVIが天然ベントナイトの表面に負荷されたことを示した。
B-nZVI上のリンの吸着はpH依存的であり、最大リン除去はpH2〜5で起こった。
天然ベントナイト及びB-nZVIの最大吸着容量はそれぞれ4.61と27.63 mg/gであった。
Langmuir、Freundlich、Redlich-Petersonモデルは、吸着等温線データを適切に記述していた。
どちらの吸着剤についても、脱着等温線はそれらの対応する吸着等温線と一致せず、不可逆性およびヒステリシスの発生を示唆した。
天然ベントナイトおよびB-nZVIから放出された残留リンの平均割合は、それぞれ80%と9%であった。
結果は、吸着速度論が疑似二次モデルによって最もよく説明されることを示した。
本研究は、B-nZVIが水溶液からのリンの除去のための適切な吸着剤として使用できることを示唆している。
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1004954116304530