今回は精揉について書いていきます。
日本茶の加工手順で一番最後に出てくる手順ですが、この作業も奥深いものということで教えていただきました。
精揉の読み方はせいじゅう
精揉はせいじゅうと読みます。
緑茶独特の細く伸びた形に整えるため、茶葉内部の水分を取り除いて乾燥を進めながら、人間が手で揉むように一定方向にだけ揉みます。
日本茶の独自に行うのがせいじゅう工程です。
精揉機はカワサキ機工が有名
精揉機を作っているメーカーも多数ありますが1位に出てきたのはカワサキ機工さんでした。
揉盤と揉り手馬を改良、より細く、よりツヤ良く揉り込みます。
駆動部はBOX内の潤滑油の中に歯車を全て収めてあるため、静かで堅牢です。
燃焼管理にはほこりに強いセラミックヒーターを採用しています。
日本茶はなぜ針状(精揉 せいじゅう)するようになったのか
お茶って揉む時に、日本茶って何で針かって話をします。
何で針なんでしょうか?
他の国のお茶は玉みたいに、これがグローバルですよね。
何で日本のお茶だけ針なんですか?
こんなものはないんですよ世界中に。
皆さんがよく見てるんだけど、なぜ針だと思いますか?
これね、一芯二葉って言って、さっきからずっと書いてる。
芯があって、一番これ旨味が多いんです。
だんだん旨味が減ってくけど渋みが増えてったり、(荒漠)してくるんだけども。
日本の育種、明治以来ずっと育種っていって品種改良を。
この旨味の軸の部分を多く残すって言うかな、
それが多いお茶を選んでいたのね。
やぶきたなんかその典型なんだけど。外国のお茶ってこうなんですよ。
葉っぱこうやって丸めると、まが玉になるじゃない。
日本のお茶はこれを中心に、あとは一芯二葉で、これは(大きくて)3分の1だよね。(四葉)になったら4分の1だよね。
でもこれを大事にしたのね。
これが開ききらないうちに摘むっていうの。
これは旨味は一番多い。
虫は旨みやカフェインを含めて感知する
もちろんカフェインだとかいろんなものが多くて、旨味を感知してで、ここ加害するだよね虫は。
香檳烏龍茶(シャンピンウーロン茶)とかここ加害するんだよね。
そのためにカフェインが多い。
もうしょうがない。
カフェインが多くなっちゃうんだよね。
加害されにくいようにするために、カフェインを多くする。
虫に食われないように。旨味も多い、
カフェインも多い。
でもこういうのを育種してきた。
美味しい葉っぱは揉むのに時間がかかる
お茶ってこう3枚あると、こういう形にせざるを得なかったのは、この軸っていうのはこの細い(ところに)1本あるよね。
1本、こういうの。
これ一番旨味多いんですよ。
これは揉むのに4時間かかるんですね。
こんなの揉んでって、初めからこうじゃんって、それまでなんだけど、これ水分引くのすごい大変なんですよ。
この水分を4時間かかって、やっとこの形になるんです。
ところが、この大きな葉っぱあるじゃないですか。
開いた葉っぱ。
これは揉もうと思えば30分で揉めちゃうんです。(だから)って言って、これが30分で揉めるわけじゃないんだけど、揉もうと思えばね。
これは葉肉は最後にこういう形なんですね。
日本のお茶のすごいところは、この広がったお茶をこの形によってく。
こういうふうによって、これに合わせようとしたっていうのが日本のお茶の変なところ、すごいところです。
揃えば、揃ってお茶が同じように火入るし、同じように煎茶しやすくなる。
お茶揃えるっていうのが大事で、この形に揃えたっていうのが日本のお茶の特異なところだよね。
おかしなところ。
だから針なんです。
この部分が出来るだけちゃんと製造したいというために、こっちの大きなところ徐行運転、わざわざ30分で揉めるものを4時間かけてこれに合わせてったっていうのが。
こんなことする民族いないと思うよ。
補足:美味しいお茶の部分は揉むのに4時間かかる。
日本人だけだと思うんだよ。
それでこれ針ですよね。
世界に誇るべきっていうか、500万tのうち8万tぐらいでしょ。
今、真似してるところがベトナムでも、真面目だからねベトナムって。
たぶん20万tぐらいとかそんなもんですけど、だんだん増えてきたんだけど、このレベルの物を作るのは日本人。
日本だけだと思います。
やっぱこれ特質。普段当たり前に飲んでいるお茶ですけど、この中ではちょっと特異な(部類)。
その精揉機をかけなくてやっているのがこれで、これは世界のそういうお茶です。
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