高電圧送電線に曝された労働者の健康に対する食餌性緑茶ポリフェノール補給の影響

ハイライト
•ELF-EMF曝露を受けた労働者における尿中8-イソプロスタンおよび8-OHdGの増加。
•高電圧送電線が労働者の健康に悪影響を与える。
•長期GTPSは、高電圧送電線の問題に対する保護策である。

要旨
高電圧送電線の超低周波電磁界(ELF-EMF)が
人の健康に及ぼす影響に焦点が当てられてから数十年経つが、
結論は出ていない。
ELF-EMFへの曝露後の酸化ストレスの変化、
および酸化ストレスに対する
緑茶ポリフェノール補給剤(GTPS)の
保護効果を調査することを目的とした。
曝露の有無にかかわらず、
110〜420 kV送電線のELF-EMFの被験者が867人参加し、
GTPSおよびプラセボ群に分けられた。
酸化ストレスとDNAへの酸化的損傷は、
8-イソプロスタンと8-OHdGの尿検査によって評価された。
ELF-EMF曝露を有する労働者において
尿中の8-イソプロスタンと8-OHdGが増加したが、
12ヶ月のGTPSの後に減少した。
3ヵ月間のGTPS中止後に、
酸化ストレスおよびDNAへの酸化的損傷に対する
GTPSの保護効果は観察されなかった。
高圧送電線が労働者の健康に悪影響を及ぼしていることがわかった。
長期GTPSは、高電圧送電線によって引き起こされる
健康問題に対する効率的な保護策となる可能性がある。

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1382668916301946