日本茶アドバイザー茶の仕上げ加工。
続きについて書いていきます。
前回は火入れについてまとめましたが、今回は茶の選別とやり方についてまとめました。
前回の講義はこちらから
茶の製造仕上げ製茶工程の意味と内容!加工手順長いのでひとつずつ!
茶の選別と篩目の大きさについて
茶の篩分けで重要な役割をする篩の目の大きさは、寸メッシュで表します。
茶の形状によって編み目の大きさを決定します。
編み目の大きさは10号とか30号と呼びますが、これは1寸約3センチをいくつに区切ったかを数で表したものです。
10号は1寸を10に区切ったマス目の大きさを言います。
ですから、数字が大きい方が編み目が細かいことになります。
7号と30号を比較してみてください。
原料となる荒茶を見て篩の編み目を選択しますが、仕上げ茶の量比が決まる重要なポイントになります。
篩は編み目の異なるものを組み合わせて使うことにより一回の篩分けで様々な選別ができます。
ここでは、最初の廻しぶるいで、5号と8号と40号の篩を組み合わせています。
廻しぶるい5号上の茶用は、とびと言います。
形状が長いので切断して形を整えます。
5号下に篩わけられ、8号篩上の茶を本茶と言い、主体となる茶用で全体70%位を占めます。
次に8号篩下、40号篩上は、 芽茶またはジンと言い若芽の部分が製品になったものです。
40号篩下は粉です。
精選すると粉茶になります。
以上が篩の組み合わせによる茶種の篩です。
ある工場では、振動篩を使って、太い茶用と細い茶用を選別し、こわ葉やよれ不足で大型の茶用、または扁平のものを篩分けます。
篩上の茶は切断して形を整えます。
振動篩の篩下は編み目の異なる篩を組み合わせた廻しぶるいで、とびや本茶、芽茶、粉など4段階に篩分けます。
茶の篩い分け
茶の選別は篩分け、切断、木茎分離、風選の4工程です。
特に篩分けは茶の形を整える仕上げ加工の基本的操作です。
平行ぶるいや振動ぶるいで細くよれた茶とよれ不足で大型の茶や扁平な茶を篩分けます。
篩下に落ちた細よれの茶は、廻しぶるいで長さを揃えます。
平行ぶるいや廻しぶるいで用いる篩の編み目は仕上げる茶によって変えます。
テキストの右に()カッコ 本茶11号、番茶5号とあり、番茶5号は今回無視します。
篩分け本茶11号ということで、どいういう風に篩分けるかを説明します。
普通の一番茶、二番茶の話として進めていきます。
テキストに載っているもので篩分けはどうことかというと、
篩上11号と篩下という風に書いてあります。
3センチを11とかで割ると2.7ミリですね。
=(3センチ30ミリ 30ミリ÷11=2.7ミリ)
これは茶商さんのじゃなくて荒茶工場でも少々は仕上げ的なこともします。
風に前後に動くことでお茶はたちます。
上から落ちてきたお茶はたちます。
上下に振動してもたちます。
ですので、まず平行篩か振動でお茶をたたせます。
篩で11号と書いてあるのは網の目が2.7ミリという意味です。
2.7ミリより上にいくということは2.7ミリより太いということになります。
平行篩でたちますので、2.7ミリの1辺の正方形の上に乗ってしまうということは、2,7ミリより太いということになりますので、それが篩目ということですね。
1辺が2,7ミリを通過するやつが、良いお茶ということになるんですけど、篩上になったやつです。
1辺が2,7ミリの正方形の面をたっていても、通過しないやつは振動してからだんだん前が下がっていきます。
だんだん動いていきまして、落ちずにここへスポンと落ちていくわけですよ。
補足10号の意味
1寸約3センチの間の篩目の数ということで3センチの間に網の目が10個あるから10号という風に3センチを10で割れば1つの針金の間1辺が3ミリ。11号は2.7ミリ
茶の平面篩
平面篩のうち、水平で往復運動をするのが、平行篩です。
振幅の大きい往復運動をするので、篩の網の上で、茶がたつ確率が高いため、細長い茶を選別するのに適しています。
もう一つの平面篩である廻しぶるいは、大きく水平に旋回する篩で、こなの分離で茶の長さを揃えるのに使用します。
茶の振動篩
振動篩は、編み面が垂直方向に動く篩で、茶が垂直にたって、細長い茶を篩分けるのに使われ、機能は平行篩と同じです。
この工場では振動篩を使っています。
総合仕上げ機は振動篩または平行篩と廻しぶるいと切断機が一緒になっていて、一台で太い茶や長い茶を篩分け、粉を除去したり切断して、粒度を整える機能を持っています。
茶の廻し篩
廻しぶるいでは粉の篩分けと長くて不揃いの茶を分離し、切断して長さを揃えます。
本茶とジンは唐箕で風選した後、木茎を木茎分離機で取り分けます。
大型で太よれした茶や扁平な茶は切断と篩分けを繰り返して、二番仕上げや三番仕上げとして形を整えたうえ、唐箕と木茎分離機で桑や木茎を選別します。
一番仕上げの本茶と一緒に再度回転ドラム型火入れ機で火入れを行なってから合組します。
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