今回はお茶の生産量の推移と、茶種別の生産量の推移について書いていきます。
日本茶は全体的には緩やかに衰退していっていますが、茶種別によっては増加しているものもあります。
どのようなお茶が飲まれ、どのようなお茶が飲まれていないのかということがデータを見ることで分かってきます。
お茶の生産量の推移
ここは傾向としてグラフで確認していただけると分かりやすいです。
昭和50年、55年あたりがピークですが、約6万haありましたけども、現在では約4万haに減ってきているということです。
面積は当然のことながら急に減りません。
少しずつ少しずつ減ってきているということです。
それに対して折れ線グラフ、お茶の生産量、荒茶生産量になります。
荒茶生産量もピークは昭和50年代になります。
この頃は年間10万t以上(取り扱いが)ありました。
それが荒茶生産量は結構浮き沈みあって、平成(15)年、16年あたりか、また増えてて、この頃また一番増加に近づいたりとかしてきました。
この頃はペットボトルのお茶が急激に広まった時代で、そのころはかなりお茶っていうのはたくさん作られた時期が一時ありました。
ですけども、傾向としてはやはり現在の縮小傾向にあって現在では(8)万t。
だから数字としてピークは6万平米、6万haで10万t。
今は4万haで8万tというふうに(記憶)していただければいいかなと。
この傾向っていうのはしばらく変わらないんじゃないかなと思います。
茶木別生産動向
お茶っていうのは一番茶、二番茶、三番茶、四番茶、それから番茶ということで分けられるんですけども、
それぞれの年度ごとにどういったお茶が作られているかっていうことの比率です。
現在でも一番多く作られているのは一番茶。
一番価値が高いお茶で、一番最初にできるお茶っていうことであります。
それに対して最近の傾向として増えてきているのは、この白い部分ですね。
番茶という比率が高くなってきている。
これはどういうことかって言うと、いわゆる茶系ドリンクの原材料としての生産が増えてきているということが、番茶が増えてきている理由であるということが言えると思います。
茶種別の生産量の推移。
玉露 かぶせ茶 甜茶の生産量推移
昭和40年から資料が出てきているわけなんですけども、
大きく従来は、玉露、かぶせ茶、碾茶、煎茶、玉緑茶、番茶、その他という分け方をしてたんですが、現在は玉露、かぶせ茶、碾茶っていうのは一つのくくりになっています。
なぜかというと、玉露とかぶせ茶って定義がなかなかはっきりしないということ。
ある産地で言うと、玉露と言うと先ほど出てきたような覆いをした非常に手間のかかる作り方をして手摘みしたお茶、それを玉露って言うこともあります。
かぶせ茶を少し長めに被覆したお茶、それを玉露って言う地区もあります。
つまり定義の付け方が統一できなかったということで、玉露、かぶせ茶、碾茶っていうのは一つの言い方です。
一つの(数字に出るようになりました)。
覆い茶自体の数量としては増えてきているんですけども、これを牽引しているのは碾茶です。
全国っていうか世界的に抹茶スイーツっていうのが、抹茶を使った食品っていうのが非常に伸びています。
全国の生産者が今碾茶を作るっていう、抹茶を作るっていうふうなシフトになってきているっていうことで、碾茶が増えてきている。
それに対して玉露は減ってきているということになります。
※確かに玉露は高い。ただし、抹茶もまあまあ高い。
https://twitter.com/sweetroad5/status/1110346644170510336
煎茶の生産量推移
露天茶の中で言うと、煎茶が圧倒的に多い。
やぶきたが多い問題でも書きましたが、今でも主力として煎茶がメインとなっております。
玉緑茶(ぐり茶) 釜炒り茶の生産量推移
玉緑茶というのも減少してるなっていうことが見ていただけるんではないかなと思います。
この玉緑茶には釜炒り茶も含みます。
その他の茶の生産量推移
その他の数字があるんですけど、このその他が何かと言うと、煎茶とも碾茶とも言えない中間的な(お茶なん)です。
それは主に三重県とかで作られているお茶で、「もが」っていうふうに言うんですね。
聞いたことありますか?これもよく加工食品の原料になったりするものなんです。
そういったものが、あと紅茶とか最近は全国で(知られて)ますけども、それもここに含んでいるんじゃないかと思います。
茶とGAP 農業生産工程管理
「安全安心な茶生産への取り組み」っていうところがありまして、GAPっていう、これは農業生産工程管理というものですけども、ヨーロッパを中心に普及してるお茶の管理、お茶の製造の管理を、農業生産全てに対しての管理する制度でして、これが近年日本にも入ってきているということです。
このGAPっていう基準を満たさないと、GAP認定っていうことにならない。
実際の認定証はこんな感じのものになります。
ちばGAPの認証証書が届きました!!
千葉農大では農業生産工程管理(GAP)に取組んでおり、昨年「ちばGAP」に梨とブルーベリーで認証されましたが、今回更新申請をし、無事認証されました。
学生もGAPの考え方が身に付き、頼もしいです。
現在は、国際水準のより高いレベルのGAPに取組んでいます! pic.twitter.com/JPlBEOlBHl— 千葉県立農業大学校 (@chiba_nodai) January 31, 2019
GAP認定を受けないと、これからの時代は輸出とか非常に影響が出る。
現在でもGAPの認証を受けないと輸出ができなかったりするっていうケースも多々あるので、現在お茶の業界でもこういったもので(確認)されていると。
これが将来的に安全安心な生産に繋がるんだよっていうようなことが書いてあります。
※工業で言う所のROHS指定にあたるものなのかなと勝手に思っていました。
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