静岡の茶農家丸高農園さんに行った時にお伺いした話をまとめました。
なお2019年の情報になります。
静岡丸高農園さん香寿の水だし
最初に香寿の水だしをいただきました。
香寿は香り成分としてアントラニル酸メチル という物質が入っていてそれがぶどうのようなフレッシュな香りがする。
静岡丸高農園さん香寿のお湯出し
次にお湯のを出させていただきます 。
味が濃いかもしれないですけれどもね。
こちらの茶器がとってもね、素敵ですね。このまるたか農園さんのお茶の魅力なんですけれども、娘さんがアンティークの品物が出して来られるんです、とてもお上手で素敵ですよね。
これは緑茶品種なんですけれど、ウーロン茶にしてもね、良い香りがします。
静岡丸高農園さん印雑種の独自改良
あと僕が印雑の実生で、2号3号4号やりだしたんですけれども、もう5 M の高さになって大茶樹になってしまいました。
その下にね先ほど拾ってもらった種がいっぱい落ちてて、それが自然に芽が出たので
選びしだしたのを2号3号4号と、皆香りの特徴を持っているとのこと。
3つともちょっと違います。
4号が一番遅いもんですから、これは土壌にならしてやっていこうかなと。
じゃあ今度皆さんが何年か後に来る時には4号が新しい名前をもらって。
静岡丸高農園さん香寿という命名理由
香寿はかおる、ことぶきって書きますが、香りが比較的分かりやすいことと
ことぶきは長生き 命の流れでコウジュと付けたとのこと。いい香りのするお茶を飲んで長生きしたいという高橋さんの想いが込められていたそうです。
品種登録しようとしたんですけども、色々問題があってできなかったそう。
先にお茶の商標登録をしてしまった。最初に商標登録取って販売を始めたもんですから、品種登録ができないとのことでした。
お番茶この頃に出てきた新芽の
2号が比較的コウジュと香りが似ているんですよね。葉の形も似てるんですよね。
3号は本当に葉っぱが大きいですよ。丸っこい不思議な形の。果肉も厚いんです。これ1枚の特徴がこれに出てます。
4号は3号に比べてちょっと葉っぱがついてます。
兄弟みたいなもんですね、それぞれの特性があって。
商品化する時も手摘みでやらなければならないですか。
皆さんご家族で行って他にもやっているんですよね。
6-7人のおばさんちもやっています。
タイミングとかお天気があってなかなかね。手摘みでやるときはツミコさんたちのスケジュールも合わせて。いろいろご苦労ともあるかと思いますけれども。
静岡丸高農園さんの烏龍茶の話
ウーロン茶は全くね、特定の煎茶とは製造方法が違うんですよ。
煎茶は蒸気で蒸すんです。
ウーロン茶はね、あまり甘くない。全く製法が違うんです。
煎茶と違ってくるっとまっすぐじゃなくて丸まったような形状になってます。これはこの機械に、
これ釜炒り機なんですけれど、これがぐるぐる回ります。下からバーナーで火が出てて中の鉄板が熱せられて、まずはこの葉っぱをこの中に投入します。
7分から10分間ぐらいこの機械でまずは。それで葉っぱを炒ってその後ジュウネンキっていうもので揉み込んでそのまたこの機械で温度を下げて乾燥させていきます。
この機械で乾燥するさせるんでくるっと回ったような形状のお茶になります。
それで機械に入れる前なんですけれど、摘み取った葉っぱをこういった天日で干すっていうのをやります。
イチョウていう工程なんですけど、ウーロン茶とか作る製法ですね。
天日で干して葉っぱがしおれる。
先ほど積んでもお茶積んでもらったんですけど、まだみずみずしくてシャキシャキしているような感じなんですけど、これが時間が経ってくるとしおれてですね、よく見ると葉っぱがちょっと光沢があるんですけど、しおれてくるとその光沢がなくなって緑が濃くなってくるんですけど、そういうふうにある程度しおれさすまで天日で干します。
まあ時間は日の強さによるんですけど、こういう日だったら20分から30分くらいでもう萎れるんで。
一旦は室内や日陰のところに移動させます。
その後室内でも広げておく。
1時間か2時間ほどぐらいに葉っぱを揺らすヨウセイっていうのがあるんですけれど、そういったことも行います。
それを行うことによって葉っぱの水分が抜けるのを促すのと、軽くゆすって傷をつける。
傷をつけるというほど強くはないんですけれど、軽くこう葉っぱ同士が擦り合わさったりすることで、ちっちゃい傷がつくんで、そこから時間をおいてくると発酵してくるんです。
そうなるとやっぱり香りが出てくるんで、そういうことを行って香りが出るように、お茶を作っています。
こうした製法っていうのは日本ではまだあまり行われていなくて、煎茶は長年作っているんですけれど、本場の台湾とか中国ではこういうのは長年やられてるで、そういった製造技術っていうのはすごい発達してるんですけれど、日本ではまだ取り組む人のも少ないですし、そんな年月も経ってないんで、まだ本場のようなお茶はなかなかできないんで、いろいろ作り方、こういったイチョウの仕方だとか、置く時間をどれくらいにするかとか、ヨウセイをどういうふうにやったらいいかだとか、いろんな条件を変えたりして、どういう条件なら良いお茶はできるのかを色々試しながらやっている状況です。
そんなところなんですけれどね、製造では。
(参加者)台湾行って日本茶と同じ種類ってこうあるけど、あの違いっていうのは品種の違い、作り方の違い?
両方ありますね。いろんな品種で、ほうじ茶だとか、東方美人だとか、紅茶もありますし、いろいろそれぞれのお茶に品種にありますので、後さらに産地とかなんかもあったり色々分かれていて、何種類もあります、組み合わせると。
(参加者)総じて価格の高いものは、日本のお茶は棒状にまるまるになっている、綺麗に巻かれているのだと大体おいしくて高い。
でもそうでもないですね。丸まっていないやつ、ジョウケイって言いますよね、そういうのでも高いものはあったと思いますけど。
本場のお茶は香りが澄んでいるなっていうのがあって、日本だと煎茶を今まで作ってた名残って言うかその肥培管理の影響を受けてそれに近い感じでやってるんでやっぱ肥料が多い。そうですねそれは好みの部分もあるかもしれないんですけれど、日本で作られてるお茶とかはやっぱそういった旨味成分と言うかそういうのがあるのが多いなと。うちのお茶もそうなんですけど、それは本場と違うのかな。
静岡丸高農園さんのお茶の方向性
香りの方に行くように肥料控えめな作り方、育て方をしたりまあ日本のお茶にも目指してる方向性というのはどういうのがありますか?
香りが良いお茶作りたいっていうのありますけれど、なかなか肥料とか減らしたりとかすると、お茶の授精というか、お茶の具合が変わってきたりするんで、それで数量が減っちゃったりするので、そういったものとの兼ね合いもあったりするもんですから、肥料を減らして澄んだ香りのお茶を作りたいなっていうふうに思ってますけど、その他の、例えば問屋さんとかの評価だとか、数量とかそういった色々兼ね合いもあるので、そういうのも考えつつ、考えていくかな。
農家は経営厳しいもんですから経済も追及しなきゃいけないんですけど経済ばっかり追求すると農家さんは自分のやりたいことをできなくなる。
台湾行って茶畑というの見たことあるどういった所にあるのか?
(生産者B)たいほく、台北っていうところに行ったりしたんですけど、山奥部にあったり、平地にあったり、その人の話では平地なところはやめちゃったり。あっちの畑行かせてもらうと日本の茶畑みたいに、ちゃんと茂ってないところがいっぱいありましたね。
上から見て地面が見えるくらいの茂り具合。日本の人からするとこんな貧相な茶畑はちょっとまずいんじゃないかと思うんですけどやっぱり向こうの方の管理というのはあまり土肥料をやらない。そういったチャジュでも、逆にそういったチャジュ方が香りは澄んでいるかなっていう。
全部が全部そういう地面が見えるというわけではないんですけれど、それでも結構見えたのがあったので、そういうとこでやっぱ肥培管理というのか、お茶の管理の違いが出てるのかなというのが。
こんなに美味しく入れたのは味馬手だっていうお声があって。どういう風に入れたらいいのかっていうのは伺いたいなっていうのは後ほど。すごく香りも特徴が出ていて。
(生産者A)日本は煎茶な旨味を追求してきた、やぶきたも旨味の強いお茶、日本は山の文化でそういう方向で行ったんですけれどもね。
世界のお茶を見て、香りと旨味が両方あるお茶が一番いいものだと思うんですけど、旨味をどうしても追求すると、肥料をやった方が香りが爽やかになる。
肥料を減らして香りを追求していくと澄んだいい香りになる。
あまり肥料を減らしちゃうと虫や病気が増える。
だから肥料をたくさん旨味を追求して肥料をある程度やっていくと、害虫も病気もしなくていい。だから両立する有機の方は、美味しい煎茶で農薬使わないで肥料減らすのは難しい。香りを追求するんだったら全く肥料をやらないで自然のお茶で香りを追求している。
釜の方が香りが出ます。煎茶は蒸気で蒸すことによって香りはアルコール成分なので蒸気の中に晒されちゃって水滴が落ちますから、香りが逃げちゃうんですよ。
蒸気でさらして別々になるもんですから、それは乾かすために強い風送る、そうすると香りが逃げちゃう。煎茶の場合は強く揉むから、揉みこむことによってお茶の中の成分の旨味が急須で出した時に出やすくなるんですけれども、逆に香りがアルコール成分逃げちゃうと、釜はあまりのらないんですよ。
香りが葉っぱの中にとどまっていやすい。それと酸化発酵させるもんですから酵素を働かせることによって、お茶の中の香り成分が糖分と一緒にくっついてるんで糖分と香り成分と発酵させることによって切り離して、香りが出やすくなる。
次のお茶、香駿コウシュンっていうお茶です。
イチョウをさせて香りを引き出した静岡県特有のお茶。
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