高脂肪食を与えたマウスの肝脂質代謝に対する緑茶の影響

要旨
緑茶(GT)は、抗肥満効果を含む健康上の利点を持つ広く消費されている飲料である。

しかしながら、肥満に関連する脂質レベルに対するGTの有効性は明確には理解されていない。

ここでは、高脂肪食(HFD)誘発肥満マウスの肝臓における脂質代謝に対するGT消費の影響を調べた。

超高性能液体クロマトグラフィー四重極飛行時間型質量分析法を用いて、通常食(ND)、HFD及びGTを有するHFDを12週間与えたC57BL/6Jマウスにおいて脂質プロファイリングを行った。

部分最小二乗 判別分析スコアプロットは群間差を示し、明らかにそのいくつかのレベル脂質代謝物は、GTをHFDに与えたマウスにおいて変化した。

ND群と比較してHFDマウスにおけるリゾホスファチジルコリン、リゾホスファチジルエタノールアミンおよびリゾホスファチジルセリンのようなリゾリン脂質(LPL)の減少は、GTの補給により回復した。

これらの脂質代謝産物の変化と一致して、肝臓リゾホスファチジルコリンアシルトランスフェラーゼ2/4は、HFDマウスにおいて有意に増加した。

この研究は肥満に関連した脂質種の異常な変化を示し、これらはGT摂取によって減弱され、肝臓LPLレベルの減少と肥満における炎症の間の関係を示唆している。

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0955286316308646