抜歯のための保存媒体としての緑茶抽出物の使用

要旨

序論
緑茶抽出物(GTE)は、
著しい抗炎症作用、抗酸化作用、
および抗発癌作用を持ち、
移植組織の生存期間を延ばすことが報告されている。
本研究の目的は、
抜歯のための貯蔵媒体としての
GTEの有効性をin vitroで調べることである。
ヒト歯周靭帯(PDL)細胞の生存率の維持から、
貯蔵媒体の可能性を推定した。

方法
ヒトPDL細胞を培養し、以下の培地中に保存した:
(1)ハンクス液(HBSS)、(2)水道水、(3)ミルク、(4)GTE、(5)市販緑茶。
1、3、6、12、および24時間後に、
培地中の細胞を光学顕微鏡下で調べ、
生存率を分析した。
Duncan法を用いた分散分析によって統計的に分析した。

結果
GTEとHBSS培地との間で細胞生存率に差がなかった。
一方GTEは他の培地よりも高い細胞生存率を示した。

結論
我々の研究は、ヒトPDL細胞の生存率を
維持することにおけるGTEの有効性が、
HBSSと類似しており、
ミルクよりも高いことを示している。
GTEは抜歯のための適切な代替の貯蔵媒体である。

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0099239911004195