荒茶から仕上げ茶にするときの話を実際のお茶屋さんに聞いてきました。
現役の現場の方1名と元現場の方2名と私の4人での話の内容です。
荒茶:仕上げ茶にする前のお茶。粗揉〜精揉 乾燥工程をしたお茶。見た目が荒くてごつい。
仕上げ茶:荒茶を選別して火入れしたお茶。
スーパーや百貨店 お茶屋さんにお店に売っているお茶。見た目が細くててかてかしている。
結構専門的な話だったのでまあまあ難しい話ですがご了承ください。
荒茶作って選別しますよね。仕上げ茶作るときに選別が先か火入れが先かが知りたいです。
A: 基本的にはふるい分けしといて、粒子を揃えた状態でそれぞれで火入れをするのが基本ですね。
選別は芽と本茶別々か?
A:別々に火入れしておいて、それを最終的に合組機入れておいて、合組して…で、味を作るっていう。
火入れした後はすぐ冷蔵庫とかに入れますが、ちょっと冷まして冷蔵庫に入れた方が良いのか、それともすぐ入れた方が良いのか?
A:茶業の会社で働いていたとき(Sさん)にやってたのは火入れして、合組機でずっと攪拌するんです。
攪拌する時におそらく冷えるんではないかなと。
なるほど 1時間とか結構かかりますもんね。
攪拌て高速回転じゃないので。
ゆっくりずーっと回転するんで、ひょっとしたらその時に冷めるんで、それで冷めた状態で合組するような…窒素充填して。
火入れは湿気が多い時、雨が降った時は基本やめといた方が良いというか
A:火入れの問題は、人によってまちまちですよね。
要はあんまり乾きすぎてる時だと、静電気が起こりすぎてきちっとした仕分けが出来ない人が多い。
あと水分が多すぎるとよくないので乾いてるときにやるって人と二手に分かれちゃってますけどね。
その湿気が少なすぎて静電気が起こるとダメになるって言う人は逆にミストみたいなをやってるところがあったりしましたね。
びっくりしましたけどね。なんでこんなミストみたいなので水分飛ばしてるのか?と感じました。
注文が入り次第 荒茶出してきて火入れする形をとっている
それで何日か置いて出荷するんですけど。その都度今火入れしてる感じです。
火入れは乾燥機を利用しているか?
ドラム缶ですね。
陶器乾燥みたいなのは無くて直接ドラムでやっているとのこと。
ドラムを180度かそこらぐらい温めた状態で、火入れをしていくっていう感じ。
仕上げの火入れみたいのはドラムで。
火入れしたてってお茶の味が味分からないですよね?
分からない。香ばしい香りの方が強すぎて。
その日に火入れして飲んだやつがここにある。それと同じものを1週間くらいして飲んだら全然違います。
荒茶は、粗茶の状態で保存して注文が入ったら仕上げ乾燥するってことですか?
そうです。私はそうしてます。ものすごく手間かかりますけど。
そうすると荒茶の状態での保存が長期にわたることもあるということですか?
そうですね。あります。
それは保管的に大丈夫なのか?何で製茶の時にもう一度乾燥させるかというと、保存の為って聞いたから荒茶で長期置いておくのって大丈夫なのかと
水分量多いですよね、荒茶って。
でも茎とかパリパリと折れる状況なので荒茶って言ってもしんなりはしていない…
まぁ、そうなったら終わりですけど。
とはいうものの、ただセオリーは荒茶はすぐに使い切った方が良いというのは認識しているが、今回話を伺ったお茶屋さんでは大丈夫とおっしゃっておりました。
今回は私と同じ若手のお茶屋さんに話を聞きましたので、突っ込まれるところがあるかもしれません。
同じお茶でもお茶屋さんによって思考やプロセスが若干違ったりします。
ちなみに荒茶の保管が大丈夫なのか問題は続きに答えがあります。
荒茶と生新茶の香りの違いと製造についての話。
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