静岡の紅茶専門店で茶葉についての話を聞いてきた。

静岡の紅茶専門店さんで紅茶の茶葉について聞いてきました。

Aが紅茶屋さん

Bが私になります。

 

昔の紅茶に合うお茶うけがどんなものなのかっていうのを調べるっていう課題が今あってそれをしらべています。

A:なるほど。昔の紅茶っていうのは明治時代の紅茶ってことですか

B;そうですね、ここらへんだと丸子の紅茶で、例えば、例えばというか多田元吉さんという人が昔ここらへんで作ってた紅茶に合うようなお茶うけとか

A:ああ多田さんね。そこが間違ってて。朝日テレビでそういう番組があってそこでちょっとお話させていただいたんですけど、静岡の紅茶がね、多田さんが作ったということなんだけど、それまず間違いです。

→正確的にいうと東京の新宿御苑で多田さんがインドから持ってきた種を基にして、茶の品種改良を行ってべにほまれが作られた。

多田さんが静岡に住んでた。お亡くなりになった際、お墓参りにいくと多田さんて明治政府に頼まれて紅茶のお勉強をしにいって彼の文献とかで日本中に紅茶を作るようなところを作られたから、多田さんがベースになって研究が進んでるんですよね。

丸子さんは紅富貴を使われてるんですけど、紅富貴で使った紅茶とやぶきたが多いんですけど、日本の緑茶の品種で使った紅茶だと味の違いがすごい出るんですよね。

だから多田さんが勉強してきて種をもってきてくれて、いろいろなところにその文献と知恵をもって紅茶をお勉強する施設を作ったんですけれど、それでその作り方と違う作り方が味が違うかというとそれよりも一番大きいのが品種。

やぶきたみたいなカテキンの少ないもので作った紅茶と紅富貴のようにカテキンがすごい多く作った紅茶でたぶん味が全然違うんですよ。

じゃあお茶うけにどっちが合うか、どう違うかってことですよね

 

B:そうですね

A:明治政府のころ作っていた作り方を今の農家さんがきちんと作ってるかというと、若干違うような気がするんですよ。

なんで違うかっていうと、農家さんが作るのはやぶきたでまず作るんですよね、やぶきたが多いから

B:そうなんですよね。ただ、やっぱり紅茶系の品種がもともとそういう紅富貴もそうですし、べにほまれとかいんどとかそういった多田系の品種の系統で作るっていうのがもともとのセオリーだったんですけど。

どうしても日本の和紅茶自体が昭和30年ぐらいのタイミングから一気に落ちちゃったっていうのがあって、そこでやぶきたとの逆転現象というか、やぶきたそっから増加して、和紅茶自体は作られなくなっちゃったっていうのもあって、やぶきたで紅茶を作られているっていう農家さんのほうが多いのかっていう

A:最初の和紅茶のブームのときに和紅茶っていう言葉ができたんだけれど、あれはほとんどやぶきたで作っている紅茶か、外国の紅茶とはやっぱり違うものになるってことを研究者は分かってるんですよ。

それで和紅茶、やぶきたで作ったのは和紅茶

日本の紅茶とは言わずになんで和紅茶っていう名前が流行ったかちょっとよくわかんないんですけど、でも和紅茶の和をつけることによって緑茶を売っている茶問屋さんが紅茶を売りやすくなったんですよ。

あれ和をつけないで紅茶だと紅茶専門店になっちゃう。

だからね和紅茶っていう言葉が。その前に地紅茶っていうのもありましたでしょ。一応地紅茶産業。あれはそんなにブームにならなかったのは、和をつけるとお茶屋さんも売りやすい。大手のお茶問屋さん、力のあるお茶問屋さんがイギリスのミントンとかメーカーのアテントを束でもらってミントンの和紅茶って出してみたりとかしてるので、緑茶を売ってた人たちが紅茶を売りやすくなった、和をつけることで。

で和紅茶ってあると思うんですよ。紅茶用品種っていうのが明治時代そんなにいっぱい売れたかって言うとそうでもやっぱりなかったわけで。
→ 一応稼いだんだけど、要確認。

逆転というよりはたぶんそちらだと思うんですよ。

売れない二番手で、静岡県の茶業の人たちは売れない二番手をどうにかしたいっていうんで、そこがね表立って言わないけど業者?業者、私たちみたいな業者の中では静岡県の県庁の中にあるお茶室っていう人たちは売れない二番手をどうにかしたくて紅茶を作り始めた。

今ウーロン茶も作り始めてるし。だから紅茶用品種で作ってる。

今もうこの時代の波で和紅茶って言うように私もしてるんですけど、基本国産紅茶って言いたいんですよ。

日本で生まれた世界に通用する紅茶って思って作ってるんですけど、なかなか世の中が和紅茶という言葉に、もう日本で作ったお茶は、紅茶は和紅茶っていうほうが、もう波が強くて。で私も最近使ってるんですけど、でも気持ちの中では一線があるんですよ

和紅茶って言って茶問屋さんが売りやすい、飲みやすくて何杯もっていうの、それあれなんですよ、カテキンが少ないから。何杯も飲める。甘いっていうのはどうして甘くなるかはちょっとよく分かんない。紅富貴も甘さが出るので。

B:そうなんですか。飲んだあとに、普通の紅茶って、海外の紅茶は香りがすごい強いんですけど丸子紅茶で飲んだお茶は香りはあんまりそこまでなかったんですけど、後味がすっきりしてあとコクがあるっていうか、他の人にも香り嗅いでもらったら本当に全然違うねっていうのでみてもらったので、僕もどっちが好きかって言われるとどっちも好きなんですけど

A:やっぱり日本の人は渋みとか強いよりは旨味を求めるんですよ。緑茶の旨味じゃないですか、ベース緑茶で育ってますでしょ。だから緑茶の旨味が好きですよね。日本茶ってアミノ酸を多く含んでない、緑茶ご存じなんですよね、だからアミノ酸が多く含まれるような窒素肥料をいっぱい入れてるじゃないですか。で、一番茶は緑茶を作ってるわけだから。で二番茶で紅茶作ったって窒素残ってますよね肥料

B:わかりました

A:ベースにアミノ酸が入ってるんですよ。だからたぶんまろやかとか。日本人はね。それが外国人にとってどうかっていうのはまた別の話だけど。だと思います

B:海外はそういうのしないっていうのは言ってますよね

A:しないしない

B:有機でほとんどやってるっていうのは、はい

A:有機でやったほうが葉っぱに香りの前駆体って、香りが生まれる基になる物質っていうのがあるんですよ

B:前駆体ですか

前駆体(ぜんくたい)とは、ある化学物質について、その物質が生成する前の段階の物質のことを指す。 有機合成化学や生化学で用いられる用語であり前駆物質、プリカーサー (precursor) とも呼ばれる。

A:香りが生まれる基になるものっていうのがあって、それはもう品種品種のDNAみたいなものらしいんですよ。

その香りの基になるものが作られるときになるべく肥料をあげないで根っこをはがしさせて辛いっていうか厳しい状態のほうが香り成分が育つんですよ。

だからやぶきたで作ったからといって香りがいっぱい集まるかっていうのはそれはちょっと疑問。

DNAが違うから。アッサム種が入ってないから。紅富貴の場合はアッサム種ももともと入っているんで、香りの成分を作り出す力はもともとあるんです。

それに窒素肥料とかいっぱい入れちゃったりすると根っこ張らなくなりますよね。そうじゃなくて苦しい思いをさせて根っこを一生懸命はがしされると香りが出てくるんです。だから品種と育て方と両方、必要なんです。じゃあお茶うけってなると、もうどうなんだろうね。そこらへんまでいくと好みになるんで

B:そうなんですよね。一軒、丸子のところで、自然薯が有名なんですよね。自然薯を使った和菓子みたいなのを作られているお店があって、そちらに昨日か一昨日か問い合わせをさせていただいて今回答待ちなんですけれど、そういう地元の名産品を使ったお菓子があれば、こういうのがあったんだろうなっていうのはたしかに雰囲気が出そうで

A:何にお使いになる?

B:今大阪に住んでまして、地元富士市なんですけど、帰省しててせっかくこっち来たんで、お盆だったんで丸子紅茶さんには寄らない形で、たまたまググってたらこちらのお店を発見しまして、もしかしたら何か昔ながらのお菓子をご存じかなっていうのをダメ元で

A:昔のお菓子と合わせたい?

B:そうですね

A:やぶきたでやるってことですよね?そうすると。やぶきたの紅茶がいいってことですよね

B:一応昔の和紅茶、国産紅茶を使いたいということで、べにほまれとかそっち系のやつを使いつつ、多田さんにちなんで丸子周辺もしくは静岡の紅茶を使いたいと思っています。

 

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